WordPressを公開したら、更新通知を全部選ぶ前に、バックアップの日付と復元方法を見ます。更新後に画面が崩れても、元へ戻す手順が決まっていれば、変更した箇所から調べられます。
私はこのサイトでWordPressを使っておらず、エックスサーバーも契約していません。この記事は管理画面の使用レビューではなく、Web制作でWordPressを納品する場合に備えて作った保守用の確認表です。
2026年8月24日に確認した公式情報
WordPress側は、更新手順とバックアップの解説を参照しました。
エックスサーバー側は、自動バックアップの仕様、Web・メールデータの復元手順、MySQLデータベースの復元手順を読みました。管理画面や仕様は変わるため、作業時に公式マニュアルを開き直してください。
更新前に残すものは2種類ある
WordPress.orgは、サイトのバックアップを「ファイル」と「データベース」に分けています。片方だけでは、一般的なWordPressサイトを元の状態へ戻せません。
| 保存するもの | 主な内容 |
|---|---|
| WordPressのファイル | 本体、テーマ、プラグイン、アップロード画像、wp-config.php、.htaccess |
| データベース | 投稿、固定ページ、コメント、ユーザー、サイトやプラグインの設定 |
ファイルをダウンロードしても、MySQLやMariaDBに入っている投稿データは保存されません。データベースだけを残しても、画像やテーマの変更は戻せません。
二つのデータには、取得日と対象サイトを書きます。復元時に別の日付を混ぜないよう、一組のバックアップとして管理します。
このサイトはMDXファイルをGitHubへ残し、データベースを使っていません。WordPressでは同じ戻し方ができないため、保守用の作業票にファイルとデータベースの欄を分けました。
更新通知を見た日に行う6つの作業
私がWordPressの保守を引き受けるなら、次の順番を作業票にします。
- 更新前のWordPress、テーマ、プラグインのバージョンを書く
- トップページと代表的な記事を開き、現在の表示を残す
- ファイルとデータベースを同じタイミングで保存する
- 更新対象を一つ選び、作業開始時刻を記録する
- 更新後に公開画面と管理画面を読み直す
- 更新したもの、表示結果、戻したかどうかを記録する
複数のプラグインとテーマを同時に変えると、表示が崩れた原因を切り分ける作業が増えます。急ぎの修正でなければ、一つの変更ごとに公開画面を開きます。
保存したデータへ戻せる状態を先に作っておけば、更新に失敗しても対応できます。この順番はWordPress本体の公式更新手順でも案内されています。
更新後は読者が触る場所から見る
管理画面に「更新しました」と表示されても、公開ページの確認は残ります。
- スマートフォンでメニューを開閉できるか
- トップページと記事ページで画像が欠けていないか
- 問い合わせフォームを送信できるか
- 管理画面から再ログインできるか
予約、決済、会員登録を使うサイトでは、その機能も確認項目へ足します。キャッシュを使っている場合は、古い画面が残っていないか別のブラウザでも開きます。
不具合を見つけたら、直前に更新した名前と時刻を作業票へ書きます。先に記録すれば、別の担当者へ相談するときも状況を伝えやすくなります。
エックスサーバーの自動バックアップだけに任せない
エックスサーバーは、Web・メールデータとMySQLデータベースを1日1回コピーし、原則として過去14日分を保存すると案内しています。一部の旧サーバーでは、Web・メールデータの保存期間が7日分です。
自動バックアップの状態は、Web・メールデータとMySQLで見る画面が異なります。
| 対象 | サーバーパネルで開く場所 |
|---|---|
| Web・メールデータ | バックアップ → 自動バックアップデータ取得・復元 |
| MySQLデータベース | データベース → MySQLバックアップ |
公式ページは、バックアップデータの完全性を保証していません。処理を停止する場合や、バックアップ対象外になるデータもあります。テーマ編集や大きな更新の前には、サーバー外にも自分の控えを置きます。
復元すると、バックアップ日以降のデータが消える場合がある
エックスサーバーでWeb領域を復元すると、対象のファイルとディレクトリをバックアップ時点の内容で上書きします。公式マニュアルは、バックアップ日以降に作ったファイルやディレクトリが削除されると説明しています。
MySQLを選んだ日付へ復元すると、その日より後に公開した記事、届いたコメント、変更した設定は古い状態へ戻り、消える場合があります。
復元ボタンを押す前に、次の内容を紙か別の端末へ残します。
不具合を見つけた時刻:
直前に変更したもの:
戻す対象(Web/MySQL/両方):
選ぶバックアップの日付:
復元で消える可能性がある記事・画像:
現在のデータを別に保存した場所:
復元後に確認するURL:
どの範囲を戻すか判断できない場合は、作業を止めてサーバー会社か保守担当者へ相談します。Web領域とMySQLを違う時点へ戻す作業は、表示とデータの組み合わせを崩す可能性があります。
納品前に保守の担当を決める
WordPressサイトを依頼者へ渡す前に、公開作業と保守作業を分け、次の6項目を一緒に埋めます。
- 更新通知を読む人
- 更新作業を行う人
- 作業前バックアップの保存先
- 不具合時に連絡する相手
- 復元作業の料金と対応時間
- 保守契約が終わる日
依頼者が自分でプラグインを追加する場合は、どこから先が保守対象外になるかも伝えます。制作費だけで公開後の更新まで引き受けると、対応時間と責任の範囲が曖昧になります。
Web制作の見積もり前に決める内容には、作業範囲、修正回数、納品後の対応を書き分ける項目を載せています。
サーバーを選ぶときは復元手順まで読む
WordPress用サーバーの比較では、保存日数だけでなく、管理画面から自分で復元できる範囲を見ます。レンタルサーバーを選ぶ7項目で、料金、サポート、解約条件と一緒に確認できます。
エックスサーバーを候補にする場合は、契約前に調べた料金と注意点も開き、契約期間とバックアップ条件を申込日の表示で確かめてください。
保守を続ける人と、復元作業を行う人が決まってからWordPressを公開します。担当を決められない場合は、WordPressと静的サイトの更新方法も比べます。